コトノネ観光課「ぬか つくるとこ編」_ レポート

KOTONONE Tourism Section [nuca chapter] REPORT

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コトノネ観光課_「ぬか つくるとこ編」
~ 楽しみたがりの名産地 ぬかつくるとこ~
ぬかに観光に来ませんか?

【コトノネ観光課】は雑誌コトノネの企画として全国の福祉施設や生活困窮者の支援NPOなど「普段観光として訪れることのない現場をめぐる」ある種のダークツーリズムの一つとして連載が始まりました。
「ぬか つくるとこ」で過ごす1泊2日のツアー。話しをしたり、ご飯を食べたり、創作意欲がわくときは絵を描いてもいいし、散歩に出かけるのもいい。楽器もそこそこあるの で音楽もできるし、粘土を触ったり、そこにいる仲間と新しい遊びを考えるのもいい。または、ひがな1日ぼーーーっ と寝て過ごすのも素敵だ。ツアーはそんなぬかの日常を感じてもらいながら自由に過ごしてもらう2日間。ぬかびと (ぬかを利用する人たち)が講師のワークショップやアトラクションもご用意しています。また、ぬかのシェフが腕を 振るう料理が4食分もついた豪華なプラン!わくわくもやもやがたくさん詰まった旅をお楽しみください!
※「コトノネ観光課」を第1弾として、今後も観光事業を続けていければと考えています。今後の企画も乞うご期待!


Report
ぬかに観光客が来た。岡山県外から3名、県内から3名(1名は子供)。 Facebookで告知をしたところ、ありがたいことに1週間程で定員に達した。 普段からお客さんが多いぬかだが、「観光客」を募集し、「観光」を目的として来るお客さんは初めてだ。地域の歴史的・文化的な名所や名勝を巡るというのが一般的な観光のイメージとしたら、ぬかの観光はどんなものになるか?なにを観てもらうか?とスタッフの間で話もしたが「とりあえず、ぬかなりのもてなしをして、もてなす側もめいいっぱい楽しもう!」というようなスタンスで気楽にその日を迎えた。

朝10時、続々と集まるお客さんたち。雑誌コトノネの取材班(4名)も合わせると、総勢10名の大所帯。まずはぬかの説明を写真スライドでさせてもらってからぬかに入ってもらう。今回の1泊2日のツアーではアトラクションというか催しというかワークショップなどを所々で組ませてもらい、そのほかの時間は自由に関わってもらうというようなカリキュラム。ぬかの中はほんの少し余所行きな様子(スタッフが1日金色スーツだったり、物に溢れている空間が少し整理されていたり…)もあるが、基本的にはいつもと変わらない。それぞれの「ぬかびと」やスタッフが好きなことをしている。そこに観光の人達はそれぞれのペースで関わっていく。戸惑いながら関わる人もいれば、すぐに馴染んで絵を一緒に描く人もいたり、しょうへいくんからロックオンされて求愛されている人もいたり様々。そうこうしていると「とだのま」がオープンしていますよ〜とスタッフがアナウンスして皆さん「戸田さんが営むおみくじのお店|とだのま」にご来店〜。ドリームハウスの和室に暖簾やちゃぶ台、おみくじを置く棚などが置かれ準備された「とだのま」。一人一枚ずつおみくじを引いてもらう。もちろん初めて引く人ばかりで、「お〜!」「 うわ〜!ちょっとー!すごーい」など、引いた瞬間の驚きの声が聞こえて来る。感想も様々だけど心なしかみんなの顔がほくそ笑んでいる。ニマニマ嬉しい表情がたくさんになるのが「とだみくじ」の不思議というか戸田さんの魅力だ。

昼食はぬかの中でぬかびとと一緒。「どこから来たの?」とか「普段何してるの?」とかそれぞれに質問し合いながらわいわいご飯を食べる。食後、戸田さんとたばこを吸ったり、世間話をしたり、のんびりしたところで、楽器を持った金色スーツのスタッフビーンさんこと「黄金チクビーン」が現れる。観光で来たトナさんは沖縄の三線を取り出しストラップを肩にかけやる気満々。ぬかびとやスタッフ、他の観光客もなんとなく楽器を手にしたり、周囲の様子を伺っている。群馬から来てくれた大学院生ふきこさんはいつのまにか銀色スーツに身を包み突如始まった音楽に合わせて踊っている。音の波に乗る人もいれば、奥の方で横になる人もいる。音楽を聴きながら、絵を描くマンちゃんの姿もあった。

大いにハッスルしたセッションの後は「上木戸工作室|変身ベルト作りワークショップ」が始まる。それぞれ思い思いに作り始める変身ベルト。2テーブルあった片方は黙々と制作に励み、もう片方のテーブルはワイワイ話しながらゆったーりまったーり。「職場の同僚の佐藤さんになりたいから佐藤さんに変身するベルトを作ろう」と山森さん。どんなのにしようかな〜と隣のテーブルを覗き込みちゃちゃを入れるふきこさん。その場にある材料からインスピレーションを得て、ものすごく立体的なベルトを作っていた玲子さん。仮面ライダーRXを意識して、中央部の丸いパーツが回転するギミックに夢中な大橋さん。室長の上木戸さんは「変身ベルトキットを自分で作るのは飽きちゃった」と言いながらも、取材のために制作できないカメラマンの加藤さんに頼まれ即興的に、そして本気でベルトを作っている。完成したベルトをカメラマン加藤さんが装着して変身ポーズもその場で考えて振り付けしていて、エレガントなポージングが加藤さんにぴったりはまっていた。最後はベルトをつけてみんなで記念撮影をパチリ!

その後はぬかびとが帰る車をみんなで見送って一息ついたあと、ぬかから徒歩5分のゆるびの舎のお風呂に。ぬかオリジナル手ぬぐいをプレゼントし、みんなでとぼとぼ歩いていく姿は普段のぬかでは見られない風景で新鮮だった。その後はスタッフも含めて楽しみにしていた懇親会+ディナータイム!ぬかのシェフつっさんの豪華な夕食に一同「お〜〜〜!!!」と驚きの声。やっぱり暖かくて美味しい食事は癒される!食事を食べながら自己紹介と1日目の感想を言い合ったり、普段のぬかのできごとを話したりとワイワイガヤガヤ。スタッフの子供達も合流して子供の声も合わさり賑やかな夜でした。夜はぬかにお泊まり。

2日目。朝はぬか前のドリームハウスで朝食。「ホテルの朝食をイメージした」とシェフのつっさん。2日目はワークショップの時間やカリキュラムは設けず、1日自由に過ごしてもらうことに。この日は小池さんが来ていたので新聞ちぎりに参加して新聞に埋まったり。しょうへいくんのプラ板指輪づくりに自然といざなわれたり。絵を描いたり、外でタバコを吸ったり、コンビニに買い物に行ったり。過ごし方は本当に自由。この日の昼食は岡山名物デミカツ丼(美味しかった〜)。昼食後プチDWが始まる。1日目の懇親会で「どんなこともドラマチックにしてしまう行事があるんです」と「ドラマチックウィーク(DW)」の話しで盛り上がり、急遽スタッフが脚本を考えた。レスラー「ジューシーサンダービネガー(ジューシンサンダーライガーのパロディ)」にツアー客のトナさんがさらわれ、それをなぜかレスラー「天龍源一郎」の恰好をした、これまたツアー客の山森さんが助け出す。けれど、レスラー同士の試合を見守るはずのレフリーが、トナさんを助け出そうとしたり、ぬかびとさんたちのアドリブで、話がどんどん混沌としていく。10分ほどでDWも終わったが、ぬかスタッフ、ぬかびと、観光客の中に不思議な「やりきった感」みたいなものが漂っていた。

なんだかんだであっという間の2日間。最後は観光客の皆さんに記念品のペナント(観光地のお土産といえばこれでしょ!と意気込んで用意したもの)とぬかびとのひとり、晴美さんのイカツイ写真がプリントされた缶バッジをプレゼントして今回の観光ツアーは締めくくられた。

観光地として名乗りをあげ、観光客を迎えるということは、ぬかなりの「もてなし」を考えることに繋がる気がする。それは「ぬかの観光資源を考える」ということにつながり、「何を見せるか、見てもらうか」ということにもつながる。とはいえ「見せたいものだけを見せる」ということはできず、どうしてもこぼれ落ちるぬかのかけらのようなものも(無防備な状態を)見てもらうことになる。ワークショップやイベントに出店するように「ぬかの一部を外に持ち出しお披露目する」ということとは大きく違う出来事だ。そして、「ぬかの内側にある生々しい部分を少しでも感じてもらう」という意味では1泊2日という時間は受け入れる側としても、とても濃厚な時間だった。そして「観光」をやって良かったとも思う。普段からお客さんのことを「まぜびと / ぬかどこを混ぜる人」と呼んでいるが、今回もぬかを混ぜ、新鮮な空気をいっぱい運んできてくれたお客さんたちとコトノネ編集部の皆さんにお礼を言いたい。
さて、ここまでぬかの視点でレポートをしてきたが、はてさて、観光で来てくれた人たちは何を感じてくれただろうか?気になる人は次回のぬか観光告知を楽しみにしてもらいたい!乞うご期待!!!
(ジョー)

 


◉概要
日時|2017年10月6日(金)10:00 ~ 7日(土)15:00
定員|5名 定員に達し応募は締め切りました
場所|ぬかつくるとこ
住所|岡山県都窪郡早島町早島1465-1
TEL/FAX|086-482-0002
Web|info@nuca.jp
Email|info@nuca.jp
早島駅下車(ぬかにお電話下さい、お迎えに上がります)
ツアー料金|12,000円
※6日|昼食・夕食(懇親会)、7日|朝食・昼食、
各種ワークショップ料金、入浴代、宿泊代 を含む


◉スケジュール
1日目
10:00 ぬか集合
10:00~10:45 ぬかの説明・注意事項
10:45~12:00 ぬか体験|ハルミケーション・ とだのま(おみくじ)
12:00~13:00 昼食
12:00~15:30 ぬか体験|上木戸工作室(変身ベルトワークショップ)
15:30~16:30 送迎|ぬかびと(利用者)の送迎に同行
16:30~18:00 入浴・のんびり
18:00~ 夕食・振返り・懇親会
21:00~ 宿泊

2日目
8:30~10:00 起床・朝食
10:00~12:00 ぬか体験|散策・コイケノオイケ(新聞ちぎりワークショップ)
12:00~13:00 昼食
14:00~15:00 振返り・記念品贈呈
15:00 解散


◉アトラクション・ワークショップ
ハルミケーション(出会い)
渡辺晴美さんのコミュニケーションを指す造語。
「はるみ」+「コミュニケーション」=「ハルミケーション」。
晴美さんとのコミュニケーションは唐突に始まる。特に初対面の方との交流はお互いに意外な出会を生む場合が多い。はるみさんは初対面の相手に対しても、10年来の知人のように振る舞い、相手の顔を見ると、ぱたぱたと近寄ってきてその人がどういう名前かも聞かずに、または自分の名前も明かさずに(自己紹介なしに)話をすすめていく。突如として始 まる「はるみ劇場」。その劇場に立ったまま役者を演じるか、または舞台を降りて観客となるかは自由に選ぶことがで きる。

とだのま(おみくじ)
戸田雅夫さんが営むおみくじ「とだみくじ」のお店。
とだみくじには通常良く目にする「大吉」や「凶」など、その時の運勢を占う言葉は載っていません。
代わりに、戸田さんが紡いだ、なにげない一言がそっと直筆で綴られています。
些細だけれどすこしおかしい。優しくて時に鋭い戸田
さんの一言。「とだみくじ」あなたも一枚ひいてみませんか?

上木戸工作室(変身ベルトワークショップ)
上木戸恒太さん主宰の工作室(ワークショップルーム)。
変身グッズ(仮面ライダーのベルトなど)を日常的に制作している上木戸さん。
「ベルト作り」をみんなで楽しむために、誰もが簡単に作ることのできる
ボール紙製「オリジナルベルトキット(組立式)」を使用したワークショップを
行います。大人も子供もなりたいものになれる!変身ベルトをつくろう!

コイケノオイケ(新聞ちぎり)
大量の新聞紙で埋めつくされた部屋で遊ぶことができるワークショップ。
新聞のざらざらとした表面を指のはらでなで、印刷された活字をゆっくりとななめに読んでいく。
かと思ったら読んでいた新聞は瞬時に破られていく。どの瞬間も新聞を感覚的に愛で、
その感覚を味わうようにして最後は破られる。
コイケノオイケは新聞ちぎりが好きな小池さんがヌシとして居座る新聞パラダイス。

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